高嶋ちさ子
ヴァイオリニスト
出身:東京
誕生日:8月24日
東京都出身。6歳からヴァイオリンを始め、これまでに徳永二男、江藤俊哉、ショーコ・アキ・アールの各氏に師事。桐朋学園女子高等学校音楽科、同大学を経て、1991年イェール大学音楽学部大学院に奨学生として入学。同大学院修士課程アーティスト・ディプロマコースを卒業。 ’94年マイケル・ティルソン・トーマス率いるマイアミのオーケストラ、ニュー・ワールド・シンフォニー(NWS)に入団。 一方日本では’95年5月にCDデビュー。97年本拠地を日本に移し、本格的に活動を始める。 これまでに、フジテレビの軽部真一アナウンサーとの共同プロデュースによる「めざましクラシックス」や、コンポーザーピアニスト加羽沢美濃と組んだ「CHISA&MINO」、そしてチェロを加えたトリオ編成など多様な演奏形態をとりながらも、あくまでもアコースティックな音色にこだわり、年間100本以上のコンサートを開催。全国各地で数多くの観客を集め新たなクラシックファンを獲得している。 05年10月、自身初となる書籍「ヴァイオリニストの音楽案内-クラシック名曲50選」(PHP新書)と「知識ゼロからのクラシック入門」(幻冬舎)を刊行。06年には新プロジェクト「高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト」を立ち上げ、多いに注目を集める。08年は5月に新イタリア合奏団、12月にベルリン・フィル・ヴァイオリンアンサンブルとのツアーがそれぞれ行われた。 さらに、11月には「高嶋ちさ子の名曲案内~心が10倍豊になるクラシック~」(PHP新書)を発売。 現在、演奏活動を中心としながらも、コンサートのプロデュース、テレビ・ラジオ番組の出演など、活動の場は更に拡がりを見せている。
ストラディバリウス(1736年製)
ストラディバリウス
製造:1736年製
愛称:ルーシー
はじめてルーシーに出会ったのは、実は今から20年も前の話。
兄の知り合いの方がストラディヴァリウスを持っているという話を聞き、「よかったら見に来ませんか」ということで、兄と見に行ったのです。 そのときの印象は「本物って綺麗なんだな~。どんな音がするんだろう。誰が次に弾くんだろう」そんな感じでした。いつかどうしても手に入れたいなんていうおこがましい気持ちは微塵もなく、雲の上の上の存在がまた一段と遠くなった感じでした。
そして、自分で手に入れたお気に入りの「ロジェリ」という楽器で大 満足して演奏活動をしていた頃に、ルーシーに再会することになった のです。 久しぶりの対面、そして始めての試し弾き。どれほどの感動的な音を 味わえるのかとわくわくして臨んだのですが…演奏してみると、「あ れ?こんなもん?」というのが本心でした。「これなら私のロジェリ ちゃんのほうがいいや」と内心は思ったのですが、そこはやはりストラディヴァリウスに対しての感想ですから、一応「凄いですね。けど、私にはとてもとても…」とお茶を濁したのです。しかし、そこから色々な人にストラディヴァリウスの威力、可能性などを聞くうちに「これはもしや、あまりに安易に買わないという選択をしてしまったのではないかと、悩み始めたのです。そこからは寝てもさめてもルーシーの事が頭から離れず、「今度離れたら、もう一生めぐりあえないんじゃないか…」なんて思ったり。そして、楽器好きの旦那様の後押しもあり、清水の舞台から飛び降りることにしたのです。ここから先のお話は、「ヴァイオリニストの音楽案内」をご参照ください。
私の側にきてから、一度も怪我も病気もしないルーシーちゃん。300年近く前の楽器は、だいたい冬になると乾燥で古傷が痛み、夏になると湿気で弱り、と楽器屋さんを往復することが多いのですが、なぜかこの子は本当に健康でいい子なんです。しかし、一日でも弾かないと、ヤドカリが殻にこもってしまうかのように、音が前に出てこなくなるのです。「すまないね、こっちも色々忙しいんだよ」といいながら、弾き込んでいくと機嫌を治してくれるのです。そこもあまりもったいぶらず、引っ張らずに、素直にポンといい音を出してくれるのです。こちらのほうもルーシーの実力だけ頼らずに、色々弾きかたを変えたり、試行錯誤しているのですが、年々良い付き合いになってきている気がします。本当にいい子です。まだまだ長い付き合いになりそうだね。よろしくルーシー