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森野熊八「台所から、環境問題を考える。」

「台所から、環境問題を考える。」

地球温暖化、森林伐採、水質汚染、ゴミ問題・・・ニュースや新聞で取り上げられない日はありません。

「今、地球が大変な事に成っている」

それは、誰もが気付いているはずですが、「自分には、何も出来ない」とか「誰かが、何とかしてくれる」とか「まったく!国は何をやってるんだ!」なんて思っていませんか? 恥ずかしながら、これは自分の話しです。 いや、あえて「でした。」と言わせて頂きます。

 もう、そんな事を言ってる場合じゃ無いんです。 このままじゃダメなんです。

 では、何をどうすれば良いのか?

 その答えは、1つではありません。 抱えている問題が多すぎる事もありますが、方法はたくさんあると言うことです。

 自分は、どうすべきか? 何が出来るか? ちゃんと考えて、行動に移して下さい。

地球環境問題

 地球温暖化と言う言葉を、毎日耳にします。温暖化と言う事だけならば、地球は、何億年と言う長いサイクルの中で、暖まったり、冷えたりを繰り返してきている星なんでしょうけれど、問題は、そのスピードが、早すぎる事です。

 何故、早すぎるのか? それは、人間が作り出す、温室効果ガスが多すぎるから・・・ 温室効果ガスが何なのか、何故、ガスによって温室効果が起こるのか等、詳しい話しは、どうぞ皆さんが調べてみてください。検索すれば、すぐに出てくるはずです。

「空、森、水、海」

空は、空気の事です。 空(空気)は、世界とつながっています。

 森は、空気を浄化して、酸素を生み出しますが、その森が、どんどん無くなっています。 地球の森は、この1万年で半分に成ったと言われています。 そして、このままのペースで森が無くなって行くと、あと500年で、地球から森が無くなってしまうそうです。 無くなって、と言う表現は、正確ではありません。その多くは、人間が森林を伐採して、森を無くしているんです。

 森は、水を作ります。森と言うよりは、山と言った方が良いかもしれませんが、山と森林が、良い水を作り、その良い水が農業を支え、人間と動物を生かし、海に流れ込む。良い水が流れ込まないと、良い海には成りません。 だから、空、森、水、海、なんです。

 残念ながら、人間は、空と森と水と海を作ることはできません。 地球が自ら回復することの手伝いしか出来ないんです。 回復には、時間がかかります。5年、10年、20年、もっと先を見据えて、行動しなくては成りません。 でも、本気で取り組めば、必ず良く成るんです。日本人は、スモッグで汚れた空気を、無くなってしまった緑を、工業廃水で汚れた川を、海を、時間はかかったけれど、きれいにしてきたじゃないですか! 

 それに比べて、地球を壊すことは、簡単です。 何十年、何百年生きてきた木も、切り倒すのはアッと言う間です。極端な言い方をすれば、人間は、生きているだけで、環境を破壊しているんです。 先進国と呼ばれる国で暮らす人ほど、その度合いは大きく成ります。 

 では、木を切らなければ良いのか? 車を捨て、電気、ガス、水道など、総てをやめてしまえば、温暖化問題は解消すると思います。でも、そんな事出来るわけがありません。

 人間は、文明を持ち、科学技術を持ちました。 それを駆使して、環境問題に挑む・・・ では、それを見ているだけで良いんでしょうか?

「こんな地球に誰がした?」
 人間がしたんです。 特に、先進国と呼ばれる国に暮らす人間ほど、その責任は大きいはずです。

なぜなら、先進国の人間が、快適な暮らしをするために、木を必要とするから、あるいは、木が邪魔だから木が切られるんです。車に乗り、スイッチを入れれば電気がつき、蛇口をひねれば、お湯がでて、きれいな水もでる。

そんな暮らしをしているのは、世界の中で、ホントに限られた、ごく一部の人間だけで、その中に、日本人も入っていると言う事を、知って下さい。だから、責任があるんです。

 何より、無関心が一番良くないです。地球環境を知り、世界の現状を知り、自分は、どうすべきかを考え、そして、声を上げましょう。 行動に移しましょう。ひとり一人が動けば、国が動き、世界が動き、地球が変わります。

食料問題

 日本の食料自給率は、40%以下に成ってしまいました。 国の政策によると、2010年には、カロリーベースで45%を目指し、将来的に、50%を目指すそうです。 

 何を言ってんだか・・・ 目標ならば、100%にして欲しいものです。

 何故40%以下ではダメなのかと言うと、大きな理由が2つあります。

1.「安定した食料確保」

 仮に、輸入先の国で、何か問題が起こった時、食料の確保が困難に成るかもしれない。 当たり前の話しです。

2.「世界の飢餓問題」

 「今、世界には、食べ物が無くて、飢餓が原因で亡くなられる方が、1分間に17人いて、そのうち12人は、子供だ」と言う統計があります。
では、食料は、そんなに足りないのかと言うと、充分では無いとしても、飢餓が起こるほど、不足している訳ではありません。
 世界の食糧の80%は、先進国と呼ばれる国が独占し、残りの20%を、途上国と呼ばれる国の方達で分け合っているんです。しかも、日本は、輸入食料の1/3を捨てている。

 日本の年間食料廃棄量は、2200万トンと言われています。 そして、2200万トンの半分は、家庭で捨てられている食料です。 2200万トンという量は、年間に世界で行われる食料支援量の、約2倍です。

 日本人は、世界で行われている食料支援、2年分の食べ物を、毎年捨てているんです。 先ず、この無駄を無くさなければ成りません。 

 賞味期限、消費期限を1秒でも過ぎれば、ゴミに成る食品。 内容表示の順番が違っていたから、回収され、ゴミに成る食品。 間違っているとは思いませんか? 

 もし日本人が、食料の廃棄を0%にすることが出来れば、毎年2200万トンの食料を、世界に返す事が出来ます。 そして、日本の食料自給率が上がれば、外国からの輸入が減り、もっと多くの食料を世界に返す事が出来ます。

「農業、漁業、畜産酪農業、林業」

 日本は、幸いな事に、お米だけは、まだ何とか95%以上の自給率にあります。 それでもギリギリです。
「米が余っているから」と言って、田圃を減らしたせいで、いざ米が不作に成った時に、慌てて海外から米を大量に輸入する事に成ったのは、記憶に新しい話しです。
 大量の米を買い取ったせいで、その国の方達が食べる米が足りなく成ってしまいました。 にもかかわらず、日本人は、輸入米が美味しくないと不満を言い、大量の輸入米が余りました。 これは、傲慢、驕りです。
 そして、輸入米の、あまりの人気の無さに困った政府は、日本の米に、輸入米を混ぜた「ブレンド米」なんて言う、とんでも無い物を作りました。 これは、太さの違うパスタを一緒に茹でている・・・いや、パスタと、うどんと、素麺を一緒に茹でている様なもので、美味しく炊けるわけがありません。 これこそ、国の政策の無さです。

 日本は、もっと農業、漁業、畜産酪農業、林業等の、生産業を大切にしなければダメなんです。

 米や野菜は、農業をなさっている方達が作っているんです。 農業をなさっている方に何人も会い、お話しを聞きました。 大変なご苦労をなさっています。

 漁業の厳しさも同様です。 海に出て魚を捕ると言う事は、命がけの作業をされているって事です。

 家畜を育てると言う事は、1年365日、休みは無いんです。 毎日、早朝から、ずっと仕事です。

 人間が、森と共存して行くには、原生林ではダメなんです。 ある程度、人間が手入れをして、豊かな森を作らなければなりません。 豊かな森が、空気と、水と、海を作り出します。

 そんな、日本の食料を支えていらっしゃる方達のお話しを聞く機会があります。皆さんおっしゃるのは、後継者の問題です。「こんな不安定で、厳しい仕事を継げとは言えない・・・」 悲しいですねぇ。 申し訳ない気持ちに成ります。

 何で、生産業の方達が、厳しい状況に追いやられているのか?責任は、消費者にもあります。安全で、美味しくて、安い食べ物なんて、あり得ないんです。
 それを求めると、結局、生産業にしわ寄せが行くんです。 生産業の皆さんが、汗水たらして育て、捕ってきた物を、ポイポイ捨てておいて「もっと安くしろ!」は、勝手な言い分です。
 食べ物ですから、安全で、美味しいと言うのは、絶対条件ですが、安いと言う事は、考え直す必要があると思います。 当然、国の政策として、訳の解らない橋やら、施設やら、自分たちの遊び道具やら、退職金やら、随意契約やらに使ってきた予算を、生産業に使うべきです。
 
 人間は、食べ物無しでは、生きて行けないんですから、手厚い保護政策をとるべきだと思います。 でも、消費者も、黙って見ている場合ではありません。仮に、食費が2割り上がったとしても、その分、捨て無ければ良いんです。 上手に買って、調理して、保存して、今までより、捨てる量を減らし、大切に食べれば良いんです。 そうすれば、ゴミも減ります。

「もっとお米を食べる。」

 1960年頃には、日本の食料自給率は80%ほどありました。 それが、40年ほどで半分に成ってしまったわけです。 その原因は、日本人の食生活の変化にあります。 40年前の日本人は、1日平均5~6杯のご飯を食べていました。 それが、今や1日平均3杯です。

 つまり、ご飯以外のおかずや、パスタ等の小麦食品が増えたと言う事です。 だからと言って、パスタや、小麦食品、いろんなおかずに罪はありません。 日本は、世界中の料理が、普通に家庭の食卓に並ぶ、世界でも珍しい国に成りました。 その結果、ご飯を食べなくても、食事が成り立つ様に成ったんですねぇ。

 そして、これは、国の政策もあっての事なんです。 「もっとおかずを食べよう」とか「もっと肉を食べよう」とか、食生活の欧米化が進んだ要因は、国が進めた政策でもあると言う事です。
 その結果、子供の肥満が増え、大人の肥満も増え、今まで殆ど無かった病気が広がった・・・と考えています。

 何度も言いますが、小麦食品、いろんなおかずのせいでは無く、食べ方の問題です。 栄養のバランスや摂取量を考えて食べれば良いんですが、なかなかそれは難しいものです。
ならば、もっと日本料理を食べましょう。日本人は、何千年も日本料理を食べて来たんです。日本料理が、いちばん体に合っているはずです。日本料理以外はダメと言うのではありません。 日本料理中心、ご飯中心の食生活に戻しそうと言う事です。
 日本で作り、捕った、季節の物を食べましょう。 幸いな事に、日本の農業技術は、世界トップクラスです。 田圃を増やし、農業をなさっている方達が、もっとゆとりをもって暮らして行ける様にしましょう。 安心して、後継者に技術を伝えられる様にしましょう。 それが、食料自給率の向上、環境問題の改善にもつながって行く道だと思います。

「鯨を食べる。」

そもそも、日本人は、鯨を食べる為に捕っていたんです。 これは、日本の食文化です。 では、なぜ鯨が消えてしまったのでしょう?
 原因は、欧米が、大型鯨類の脂を、燃料にするために乱獲したからです。しかも、脂をとった後の鯨は、捨てていたんです。結果として、鯨の頭数が激減してしまいました。「激減してしまったから、捕鯨を止めろ!」と言うのは、百歩譲って、理解しましょう。でも、その甲斐あって、鯨の頭数は、かなり回復しているそうです。確かに、鯨の泳ぐ姿は、優雅で、雄々しく、かなり高い知能を持っている事を感じさせます。ならば、牛は?豚は?鹿は?羊は?鶏は?なんで食べても良いのか?それが、欧米の食文化だからです。

 人が生きて行くには、他の動物の命を犠牲にしなくては成りません。 その点において、どの動物も同じです。命を犠牲にしているからには、無駄なく、大切に、総てを利用する。日本は、それをしていたんです。
 鯨は、海の食物連鎖の頂点にいる動物です。 鯨は、大量の魚や、オキアミ食べます。人間も食べる魚と、その餌と成るオキアミの両方が、大量に無くなって行くんです。

 このままでは、人間の食べ物が減るばかりです。日本人は、鯨を食べてきたので、鯨を食べる事に、さほど抵抗も無く、鯨の美味しい食べ方を知っています。鯨を食べない食文化の国の方が、仕方なく食べるのとは、意味合いが違います。日本が鯨を食べる様に成れば、その分、世界の食糧が増えると言う事でもあるんです。栄養学的にみても、鯨は素晴らしい食材です。この考えが、間違っているとは思えません。

 ならば、何故、国際会議の捕鯨反対国の人達は、理解出来ないのでしょう?捕鯨反対国の中心にある国は、日本に、肉類を輸出している国と重なります。どうも、その辺の政治的、経済的事情が関係しているとしか思えないんです・・・ 鯨は、美味しい日本の伝統食文化です。胸を張って、鯨を食べましょう。